少人数学級で教員や講師たちは指導がしやすくなることでしょう。
次の問題は「学力は本当に上がるのか?」と疑問を解決することです。
という方は、もちろん、少人数学級に限らず、
と思っている方にもこれから紹介する観点を身につけてみてはいかがでしょうか!?
※ちなみに少人数学級については↓の記事で紹介しています。
ニュース記事の概要
2020年9月9日、少人数学級の学力向上についての記事が書かれていました。
記事によると、経済協力開発機構(OECD)のマリーヘレン・ドュメ教育・スキル局シニアアナリストは9月8日の記者説明会で述べたことは
「学級規模が小さな国は、(感染対策として)十分安全な距離を取るための規制を守りやすくなる」
「学習の成果には影響がなく、理想的な学級規模についての具体的な基準はない」
つまり、コロナ対策としては有効だが、学力向上にはつながらないということを言いたいようです。
また、2013年の記事にはなりますが、同じく少人数学級で学力向上は上がらないというものがあります。
どちらも少人数学級の学力向上については疑問の声が上がっているということです。
長年、少人数学級を導入してほしいとの声が多いにも関わらず、「学習の成果に影響ない」なんて言われると、教えている側からすれば反論したくなりませんか!?
私もその一人です!
学校では担任として少人数学級を経験したことはないものの、塾で似たようなことをしていました。
一人で抱えることができる人数は限られています。
塾では少人数学級はないですが、少人数を指導するのが基本です。
それで生徒たちの成績を上げてきましたから。
話を戻しましょう。
私は思うのです。
テストの結果はそうかもしれない。
では、成績を上げるための努力を、教員や講師、児童・生徒の双方がどれだけしたのか?
この点を押さえておく必要があると考えます。
確かに少人数学級の導入だけでは学力向上にはつながらない
単に少人数学級を導入すれば成績は伸びるわけではないです。
もしそうならば、地方でもともと規模が小さい学校の児童・生徒たちは成績が伸びているはずです。
児童・生徒たちが勝手に勉強してくれるといいんですが、実際そうはいきません。
彼らの成績を上げたければ、教員や講師の皆さんは
「どうすれば児童・生徒の学力が上がるのか?」
という問いに対して明確な答え(方法論)を持つことが必要です!
少人数学級に限らず、児童・生徒の学力を上げるためには、いくつかの要素が必要です。
これを語らずして、学力を上げる話はできないと言えるくらいです。
学力向上に必要なこととは
学力向上に必要なことを端的にいうならば、次の通りになります。
<教員・講師側>①授業内
- 質の高い授業
②授業内・外
- 児童・生徒へのフォロー
- 自習の必要性を説く
- 学習管理
<児童・生徒側>
- 習ったことの復習
- 習った方法で問題演習
順を追って説明していきます。
<教員・講師側①授業内>
まずは授業をする教員や講師たち方からみていきます。
授業内でするべきことです。
質の高い授業
前提として
- わかりやすい説明
- 再現性の高い問題の解き方
をしっかりと授業内ですることが求められます。
生徒が理解できること、そして問題の解き方まで説明することは恐らく、多くの先生方が力を入れていることでしょう。
<教員・講師側②授業内・外>
ここからが重要です。
少人数学級になったことで、これから紹介することが行いやすくなるはずです!
児童・生徒へのフォロー
授業内で扱う単元にだけ力を入れるだけではいけません。
たとえ習熟度別にクラスを分けていても、その中で授業についていくのが難しい児童・生徒は出てきます。
彼ら・彼女らに適宜フォローを入れていくことで、理解度のバラつきを小さくする必要があります。
自習の必要性を説く
教員や講師たちができることにも限界があります。
どれだけ質の高い授業をし、こまめなフォローをしても、最後に成績を上げるのは児童・生徒たち本人です。
なので、自習をすることが必要だと児童・生徒たちに言い続けることが重要です。
学習管理
定期テストや模試で学力をはかることはもちろんですが、それだけでは足りません。
私がいた塾では
- 日々の授業で確認テストをする
- 日々の勉強までスケジュール管理
などをしていました。
どこまで細かく管理するかは先生方次第ですが、本当に学力を上げたいならば、学習管理も必要です。
それをもとに学力を上げるためのアドバイスがより細かくできるからです。
<児童・生徒側>
さて、次は児童・生徒にも
- 習ったことの復習
- 習った方法で問題演習
をしてもらう必要があります。
習ったことの復習
復習については、様々な意見があるかと思いますが、
最低限、必要なことにしぼると
ステップ1、授業の重要なポイントの確認
ステップ2、自分で説明できるようにする
です。
ステップ1は見るだけで、ステップ2はアウトプットできる作業です。
しかし、ステップ2までする児童・生徒は意外と少ないです。
もちろん私はステップ2までするように、生徒たちに口酸っぱく言っていますが、本当に実行するのは、多くても全体の20%です。
誰かに説明できる=理解している
という指標になるので、必要ないとか面倒だとか思わずに騙されたと思って実践してほしい!
ということを先生方は伝えましょう!
習った方法で問題を解く
これもアウトプット作業にあたります。
知識は得るだけではなく、活用して初めて生きてきます。
教えてもらった方法や考え方を使って問題を解きましょう。
そして、答え合わせをして不正解なら、どこが間違っているのか?を確認することです。
あと、間違えた痕跡は残しておくことが必要です。
間違えたところを消しゴムで消して、正解だけを書く生徒たちが多いですが、それでは、後で見直したときに自分がどこを間違えたのかがわかりません。
「失敗は成功の素」という言葉があるように、間違えることはいいことであり、チャンスです。
是非とも、先生方は答え合わせまで、やり方を提示してあげましょう。
このように、学力を上げるには、教員や講師の力だけでは足りません!
児童・生徒の皆さんが勉強してはじめて、学力向上につながるのです。
すぐには成績等につながらないかもしれませんが、根気強くフォローしていきましょう。
まとめ
以上、少人数学級で学力向上に効果があると言わせるために必要なことを紹介してきました。
再度載せておきます。
<教員・講師側>①授業内
・質の高い授業
②授業内・外
・児童・生徒へのフォロー
・自習の必要性を説く
・学習管理
<児童・生徒側>
・習ったことの復習
・習った方法で問題演習
勉強って最終的には本人の努力が求められます。
- ○○先生の授業を受けていれば
- △△塾の授業さえ受けていれば
- □□予備校の授業さえ受けていれば
- 成績は伸びるのか?答はNoです。
同様に、単に少人数学級を導入すれば成績は伸びるわけではないです。
普段から勉強することができているのかどうか?が重要なのです!
成績向上に力を入れたいならば、ここの重要性を説き、時には学習管理をすることも必要です。
この働きかけは少人数学級の方がやりやすいはずです。
このポイントを抜きにしていては、話が進まないので、教育現場に関わっている方たちは、これらを実践し、児童・生徒にも実践させ、どうか少人数学級は学力を上げるには効果がある!と言わせてやりましょう!