晴れて先生となった!
でも授業をしていると
「自分が問題は解くのはいいけど、いざ説明するとなると難しいな」
「生徒にわかってもらえるには、どうしたらいいんだろう」
と悩むことはありますよね。
自分の担当教科に絶対的な自信があれば、問題ありません。
でも、そうでない方も多いと思います。
塾では、必ずしも自分が得意な教科を担当するとは限りませんし。
私も集団指導をするようになってから、「授業って難しいもんだな」と悩んでいたものです。
自分が担当する教科の説明で、「わかりにくい」なんて言われて落ち込んだ経験もあります。
数多くのアドバイスをいただきましたが、その中からいくつかのポイントが見えてきたので、教え上手になる方法を紹介したいと思います。
(前提)担当する教科・科目の知識は必要
最初に、教える側に知識がないと、そもそも教えることはできません。
生徒と同じくらいの知識量でもいけません。
「人に何かを教えるには、その人の3倍は知っておかなければならない」という格言があるくらいですからね。
塾にはテキストや問題集が揃っています。
自分に知識が足りないと思ったら、まずは学び直しましょう。
インプットする知識がついたら、次のアウトプットする術を身につけましょう。
端的に言い換える
ただ、テキストに書かれている説明をそのまま説明していませんか?
苦手な生徒からしたら、テキストの説明でさえ、理解できないことも多々あります。
苦手でなくても、長い説明だと、
「要はどういうことなの?」
という疑問を抱きます。
「テキストと同じこと言っているだけなら、自分で勉強するし…」
なんて思う生徒もいるのです。こわいですね。
そうならないように、有効なのが、端的に言い換えることです。
私も「○○といえば、△△だ」とできるだけ端的に短い言葉で説明できないか意識しています。
特にその単元を学ぶ最初の段階では、短めの説明の方が、聞いている側の頭にも入りやすいものです。
覚えやすい工夫をする
次に生徒が覚えやすい工夫をしましょう。
方法としてはよくあることかもしれませんが、有効な手段です。
語呂合わせ
私は語呂合わせが好きなのでよく使います。
既にある有名なゴロを使ってもいいですし、新しく作ってもいいです。
すべてに語呂合わせがついているわけではないのでオリジナリティが出ます。
いずれにせよ、生徒が思い出せるようにすることが重要なので、ゴロと対応する暗記事項まで教えるようにしましょう。
私が作った例を紹介します。
食塩水の計算の公式です。
普通に教えたら
- 食塩(g)=食塩水(g)×濃度(%)
なんですけど、まぁ覚えてくれません。
そこで私はいいゴロ合わせを思いつきました。
「塩水No!」を。笑
速さの公式で「みはじ」って覚えさせられませんでした?
- 「道のり=速さ×時間」
み=道のり は=速さ じ=時間
これを応用して
- 食塩=食塩水×濃度
塩=食塩 水=食塩水 No(濃)=濃度
としました。もちろん、この覚え方はテキストには書いていません。
最初になんて画期的な覚え方だ!なんて一人で喜んで
いざ中1の数学の授業で「塩水No」を紹介すると、みんな口がポカーンってなっていたのを覚えています。
ははは…でも私はあきらめません!
毎時間、「塩水No」を生徒たちに言わせて覚えさせました。
最終的には全員、覚えてくれました!
恥を忍んで教えた甲斐がありますよ。笑
例を出す
説明の際に、例えをあげるとよりイメージがわきます。
あまりにも、関連性がないと理解されにくいので注意が必要ですが、
- 友達や家族のこと
- アニメや漫画
- テレビで話題になっていること
など、その授業で扱う単元と関連があって使えそうなものなら、使いましょう。
「なぜ?」を追求する
(注)ここは、ある程度理解が進んでいる生徒向けです。
経験上、あまり勉強が追い付いていない生徒に教えても効果は薄いです。
どの単元でも重要な用語や公式があると思いますが、
「ここ、重要だから覚えておいて」
とだけ言ったりしていませんか?
「重要だからって言われたけど、どう重要なの?」
と言われた側は疑問に思います。
- なぜ、その用語や公式が重要なのか?
- なぜ、その公式は、そうなっているのか?
など理由付けできるようにしましょう。
その背景にある仕組みまで知ってはじめて、わかることもあります。
その用語や公式が存在する理由がわかるため、丸暗記せずに済みます。
私も指摘されるまでは、できていませんでした。
解法を教えるときは
「なぜその解き方をするのか?」
「その考え方を使う利点は?」
と説明することで納得度は増したと感じます。
問題を解くときの着目点、注意点を押さえる
前の項目までは、俗にいう「わかりやすい授業」をするためのスキルです。
ここで終わってしまうと、生徒はわかったつもりなのに、問題が解けない現象が起こります。
ここまで読んだ皆さんには、生徒が自分で問題を一人で解けるようにまでしてもらいたい。
問題を解くときに、何に着目すべきか、注意すべきかまで伝えましょう。
問題を解くとき、ヒントになるキーワードをみて、どの単元の解法を使うのか判断します。
それができるようになるには、問題を解いて研究することです。
数多くの問題を解くことでパターンや法則が見えてきます。
授業の評判がいい先生を見て盗む
ここまでのことを踏まえて授業で実践すれば、授業の質が上がるはずですが、
「本当に一人でできるかなあ…」
と思う方もいると思います。その気持ちもわかりますよ。
でも一人で悩まなくてもいいのです。
実はいい方法があります。
それは授業の評判がいい先生の授業を見て盗むことです。
自分の目で見て学んだ方が早いこともありますからね。
「でも毎回毎回、別の先生のところで授業見学するのもなあ」
と思う方にはスタディサプリを活用することをおすすめします。
私も活用していますが、これは生徒だけでなく、我々講師も大変勉強になります。
スタディサプリはどの教科もプロの講師が担当しています。
わかりやすい説明はもちろんのこと、抑揚や間のとり方も盗んでしまいましょう。
月額980円で全教科の授業を動画で視聴できるのはお得ですよ。
まとめ
以上、うまく教えるための方法を紹介しました。
- 端的に言い換える
- 語呂合わせを使う
- 例を出す
- 理由付けをする
- 問題を解くときの着目点と注意点を押さえる
- 授業が上手な先生の授業を見て学ぶ
- スタディサプリは有効
授業は生徒相手ですし、考えた通りに成功するものではありません。
とはいえ、講師が説明する部分でマイナス評価をされるのはつらいものです。
自分が担当する教科について研究し、うまく生徒たちに説明できる術を身につけてほしいと思います。