(※この記事はドラマ『トッケビ』のネタバレが含まれます。)
韓国ドラマ『トッケビ』は不老不死の呪いを受けたトッケビと呪いを終わらせるカギとなる19歳の花嫁、そして記憶喪失の死神が繰り広げるロマンスストーリー。
作中では、高麗時代の回想が何度かあります。
その高麗時代の王様ワンヨ(子役)が印象に残った方もいるのではないでしょうか。
(引用:tvNより)
今回は王様ワンヨについて
- 役の子役俳優は誰か?
- 登場人物との関係
- 死神の前世か?
- 注目場面
- 実在したのか?
を紹介します!
王様ワンヨ(子役)を演じる俳優は誰か?
『トッケビ』で王様ワンヨ(子役)を演じているのはキムミンジェさんです!
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当時は19歳でしたが、王様ワンヨの役は印象的でした。
キムミンジェのプロフィール
キムミンジェさんのプロフィールを簡単にまとめます。
名前(芸名) | キム・ミンジェ (김민재 / Kim Min-Jae) |
芸名 | Real. be |
生年月日(年齢) | 1996年11月1日(28歳) |
出生 | 京畿道 安養市 |
身長 | 173cm |
血液型 | B型 |
家族 | 両親,兄 |
所属事務所 | ラミーエンターテインメント |
大学 | 中央大学 演劇映画科 |
デビュー | 『恋は七転び八起き』(2015年) |
インスタグラム | @real.be |
俳優になる前は歌手志望だったようで、アイドルの研究生でした。
歌、ダンス、ラップをデビュー作品『恋は七転び八起き』(2015年)でも披露しています。
キムミンジェの出演ドラマ
キムミンジェさんが出演しているドラマを一覧で紹介します。
年 | 作品名 | 役名 |
2014 | 恋は七転び八起き | サ・ギジュン (皇帝エンターテインメント練習生) |
2015 | プロデューサー | バラエティ番組出演者 |
2015 | 2度目の二十歳 | キム・ミンス (ノラ夫婦の息子、ノラと同期の新入生) |
2015 | 初めてだから | 【主演】ソ・ジアン (テオとソンイの友人) |
2016 | マイ・リトル・ベイビー | 【主演】ユン・ミン (ジョンハンの同居人、カフェ運営、元刑事) |
2016 | 浪漫ドクターキム・サブ | パク・ウンタク (トルダム病院男性看護師) |
2016 | トッケビ | ワン・ヨ (高麗時代の王) |
2017 | 最高の一発 | 【主演】イ・ジフン (ウスンの幼なじみ、アイドル練習生) |
2018 | 偉大な誘惑者 | 【主演】イ・セジュ (シヒョンの幼なじみ、チュソングループの息子) |
2019 | コッパダン | 【主演】マ・フン (コッパダンのリーダー) |
2020 | 浪漫ドクターキム・サブ2 | パク・ウンタク (トルダム病院男性看護師) |
2020 | ブラームスが好きですか | 【主演】パク・ジュニョン (天才ピアニスト) |
キムミンジェさんは、この『トッケビ』で王様ワンヨ役を演じたことで認知度が上がったようです。さらに『偉大な誘惑者』でも注目され、キムミンジェの名を知らしめることになりました。
SBS演技大賞を2016年、2020年の2回受賞しています。
主演の数も増えており、これからの活躍が期待される俳優さんです!
王様ワンヨと登場人物の関係
『トッケビ』では王様ワンヨの位置付けを確認しておきましょう。
高麗時代において
- キムシン(トッケビ)が仕えた君主
- キムシンの妹、キムソンの結婚相手
という位置付けです。
それぞれ詳しくみていきましょう。
王様ワンヨとキムシンの関係
ワンヨは今から900年以上前の高麗時代の王様です。
キムシン(トッケビ)(扮コンユ)はワンヨの臣下の将軍でした。
キムシンは前王(ワンヨの前の王)との約束をしていました。
それは弟であり、次の王のワンヨを守ることでした。
約束通り、キムシンはワンヨに尽くします。
しかし、ワンヨは臣下のパクジュンホン(扮キムビョンチョル)の言われるがままの操り人形のような存在でした。
なぜならワンヨにとってパクジュンホンは自分を育ててくれた親のような存在でした。
そのせいか彼の言うことには従順です。
第1話でもパクジュンホンがワンヨに
「民の上に王、王の上に神、その神がキムシンだと申しました。」
「あやつが民衆を惑わし、王室を嘲笑しております。
国法によって厳しく御してくださいませ」
などと唆します。
ワンヨはそれを信じてキムシンを逆賊とみなして殺すように命じてしまいます。
しかし、時折ワンヨがキムシンの言葉に心が揺らぐ場面もあります。
完全に疑っているわけではないことがわかります。
でも、結局はパクジュンホンの言葉を信じてしまうのが悲しいですね。
王様ワンヨとキムソンの関係
キムソン(扮キムソヒョン)は、キムシンの妹です。
キムソンは王様ワンヨと結婚して王妃となります。
ワンヨとキムソンは、最初は相思相愛でした。
ところが、ワンヨは先述の通りパクジュンホンに唆されていました。
「キムシンだけでなく、その妹であるキムソンもお前のことを見下している。武官の一族はいらない」と。
そんなワンヨをキムソンは心配します。
キムソンはワンヨに
「パクジュンホンとは距離を置いて。これはあなたを思って言っている」
と訴えますが、ワンヨはそれを自分への裏切りととらえてしまいます。
ワンヨはキムシンの目の前でキムソンを殺してしまいます。
お互いに惹かれあっていたはずの二人の心がどんどんすれ違っていく様子が描かれますが、なんとも悲しい…
一番悪いのはパクジュンホンですが、ワンヨがそれをわからずに、言う通りにキムシンや愛していたはずのキムソンを殺す方向にもっていくのもまた悲しいです…
王様ワンヨは死神の前世か
死神姿のイドンウクもいいけど哀れな王 ワン・ヨ姿が壮絶にハマってて震えておる😍 pic.twitter.com/ZypT7ZmHQq
— kotamom (@shibainukotan) August 25, 2017
『トッケビ』を一通り観ている方なら、想像がつくと思いますが、死神(扮イドンウク)の前世は王様ワンヨです。
『トッケビ』において、死神は、過去に大罪を犯した人物がなります、
特に死神(扮イドンウク)は
「600年の地獄を味わい、自らの記憶を消すことを選んだ大罪人」
とされています。
そして、記憶を消されてから300年に渡って死神の仕事をしてきたようです。
さらに40年、死神の役割を全うし、あの世へ旅立って行きました。
ここでいう大罪とは何か?
高麗時代、ワンヨはパクジュンホンに唆され、国の英雄であるキムシンの一族や部下を皆殺しするように命じます。
キムシンの妹で、自分の妻・王妃であったキムソンも殺すように命じます。
その後、それらの自分の行為を後悔し、毒を飲み自殺してしまうのです。
人殺しを命じたこと、自ら命を絶ったことが大罪であると考えられます。
もともとキムシンの一族の殺害を唆したのはパクジュンホンです。
キムシンが自分より民に慕われているのを妬んでいること、自分が愛する王妃も兄のキムシンを心配しているのが気に要らない。
そんな嫉妬心を利用したわけですから。
ワンヨは彼に洗脳されていたようなものですし、毒についてもパクジュンホンが用意したものです。
毒は女官(扮ユンダヨン)を脅して飲ませていたわけですが、ワンヨも毒だとわかっていながら飲み続けたので自殺に近いです。
(ここで、毒が入っていることに気がついていないふりをし、「煎じ茶」により亡くなっていたならばワンヨは現世で死神にはならなかったかもしれませんね。)
因みにパクジュンホンも大罪人ですが、死神から逃げ続け、悪霊となって900年後にトッケビのキム・シンや死神の前に現れることになります。
王様ワンヨと死神との共通点や違いは何か?
王様ワンヨと死神との共通点や違いは何でしょうか?
見た目が違うのはさておき、二人の内面についてみていきましょう。
違いとしては
- ワンヨは思い込みが激しいため、他人の話や意見を公平に聞けない
- 死神は素直で他人の話や意見を冷静に聞くことができる
という点でしょうか。
ワンヨには、子どもゆえの未熟さがまだ残っていたのかもしれませんね。
歳を重ねることで、その未熟な部分を解消することができたといったところでしょうか。
一方で、共通点としては、純粋で不器用なところだと思います。
そして、一人の女性を想い続けるところも似ています。
王様ワンヨの注目場面
王様ワンヨの見どころはずばり、
- キムソンと出会う場面
- キムソンと言い争う場面
です。
それぞれみていきましょう。
王様ワンヨとキムソンが出会う場面
第10話でのことです。
死神がサニーの前世の記憶をみることになります。
そこで、王様ワンヨとキムソンが初めて出会う場面が登場します。
初々しい二人が出会い、お互いに惹かれあう場面です。
うれしそうに目を合わせて微笑みあう場面は、素敵でした。
(引用:tvNより)
しかし、この後に起こる悲劇のことを考えると、せっかくの楽しいひと時もつかの間…ということなのでしょうね…
王様ワンヨとキムソンが言い争う場面
第12話でのことです。
こちらも死神がサニーの前世の記憶をみることになります。
王ワンヨとソンが分かれるシーンは、12話で登場します。こちらもサニーの前世の記憶です。
想いあっているはず二人の気持ちがすれ違う切ない場面です。
その二人が言い争う場面が見どころです。
「そなたの兄がまた凱旋して来たな。
我々2人のうちどちらが生きていて欲しいのだ。」
「陛下…」
「答えろ!もう算段は立ったのか?どちらが死んでも失うものはないな」
「愚かでいらっしゃいます」
「死にたいのか!なぜそのような有様なのだ!
もうお前の心は葬式を出したのだな…
王妃の進物箱を持って参れ!」「なぜ身につけずしまっておくのだ!
下腸した物だということを分かっているのか!
敵が殺すことのできないそなたの兄を今日私が殺す。
罪は逆謀だ。
これを身につけ大逆罪人のそなたの兄を共に迎えるのだ」
なんとこのとき、ワンヨが緑の指輪をキムソンの指にはめると、ワンヨは死神に、キムソンはサニーに顔が変わります!
(引用:tvNより)
「そなたは誰の味方なのだ。
ただの一度でも心の中に私がいたことがあるのか!
ただの一度でも私を愛したことが…あるのか?」
王妃が王様の頬を叩きます。
「奴の味方になるな…
それがそなたが生きる唯一の道だ。選択しなければならない。
私の女人として生きるか…大逆罪人の妹として死ぬのか」
「陛下を愛する女人は大逆罪人の妹でございます」
ワンヨとキムソンがそれぞれ現世の顔になったとき、驚いた方も多いのではないでしょうか。
ここはおそらく二人の生まれ変わりが誰かわからせるために、敢えて死神(扮イドンウク)とサニー(扮ユインナ)にしたのでしょうね。
その後も、ワンヨがボロボロになりながらキムソンの絵を描く場面。
哀れで、孤独なワン・ヨの姿がとても良かった。#トッケビ pic.twitter.com/yVxr519TtM
— yamapan (@mimituto) January 22, 2017
あれはせっかくの神の加護であった「記憶をなくす」という情けを奪い、違反を犯した死神に、自分自身の前世を思い出させるという罰なので、イドンウクさんが演じるという演出なのだと思います。
王様ワンヨは高麗時代に実在したのか?
鬼(トッケビ)の死神の転生が왕여(ワンヨ)だった! https://t.co/3sC2brNVMd pic.twitter.com/u7H7cG1mX7
— コリア.net (@koriadotnet) January 16, 2017
作中では
- 王様ワンヨの漢字は王黎
- 王妃キムソンの漢字は金善
でしたね。
彼らは実在したのでしょうか。
結論からいうと実在していないのではないかと考えられます。
詳しくみていきますね。
まず、時代背景を押さえましょう。
トッケビのキムシン将軍がいる時代設定は高麗時代。
高麗は、918年王建(ワンゴン)が建国し、1392年に高麗が滅びて李氏朝鮮時代になるまで、474年。
約500年弱続いた時代です。
現世でのキムシンの年齢は939歳。
死神と「実は早生まれだから1歳若いんだ」というやり取りがありましたね。
900年以上トッケビとして生きているので、ざっくり計算して12世紀の高麗時代中期あたりと推測されます。
現世を2016年とし、そこから939年を引くと、1077年になります。
トッケビとなってから939年なのか、キムシンが生まれてから939年なのかははっきりしませんが、キムシンが生まれてからの計算なら、逆賊として殺されたのが30歳位でしたら、1107年あたりになりますね。
『トッケビ』の高麗時代は1077年~1107年頃を想定していると考えます。
実在する高麗王の中で、ワンヨという名前は第3代定宗ですが、
- 漢字は王尭
- 在位は945年~949年(わずか4年で病死)
名前も違えば、時代も違います。
これらのことから、『トッケビ』に登場する王黎(ワンヨ)と金善(キムソン)は架空の人物だと考えるわけです。
なお、先ほどキムシンのいた時代は1077年~1107年あたりと仮定しました
実在した高麗王は
- 11代 文宗 1046年-1083年
- 12代 順宗 1083年
- 13代 宣宗 1083年-1094年
- 14代 献宗 1094年-1095年
- 15代 粛宗 1095年-1105年
- 16代 睿宗 1105年-1122年
とあるように、30年間で、6人も替わっています。
なかなか統治が落ち着かない時代だったのかもしれませんね。
将軍キムシンは高麗時代に実在したのか?
ところで、高麗時代にキムシンという将軍は実在したのでしょうか?
結論からいうと実在しませんが、参考にした人物はいるのではないかと考えられます。
それはキムジュン(金俊)(生年不詳~1269年)という人物です。
この人物は韓国ドラマ『武神』(2012年)のモデルにもなっています。
彼は第9代(1260~1268年)武臣政権の執権者でした。
※武臣政権=1170年(明宗元年)から1270年(元宗11年)の100年間、国王や文臣ではなく武臣が朝廷の政治を掌握していた時代
キムジュンは文臣のユギョン(柳璥)と結託し、チェウイ(崔竩)を倒します。ここに62年続いたチェ氏政権を終わらせます。
チェ氏を倒して武臣政権を受け継いだキムジュンでしたが、長期にわたった安定政権であったチェ氏が滅んだことで、武臣間の権力闘争が始まります。
1268年には金俊がイムヨン(林衍)に暗殺されてしまいます。
(Wikipediaより)
作中でキムシンが武神政権を推進しているのかどうかはわかりません
(王には忠誠を誓うと言っているので、武神政権を進めたいわけではなさそうですが…)
が、数々の遠征での勝利により民から慕われていたことなどは武神政権を担っていてもおかしくない力量かもしれません。
このキムジュンを再現したわけではなさそうですが、参考にしてキムシンが生まれたのかもしれませんね。
まとめ
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以上、王様ワンヨについて
- 役の子役俳優は誰か?
- 登場人物との関係
- 死神の前世か?
- 注目場面
- 実在したのか?
を紹介しました。
皆さんの参考になればと思います!